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2025年からのペットボトル・缶飲料容器のリサイクル方法

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2025年1月から、オーストリアのスーパーなどで購入する使い捨てのペットボトルおよび缶飲料には25セント(約40円)のデポジット(独:Pfand)が含まれるようになり、回収マシンに返却することで返金を受けられるようになりました。

「ディ・プレッセ」紙によると、2022年のオーストリアの回収率はペットボトルが70%、缶は37%でした。オーストリアは2025年には70%、2027年には回収率90%を目指しており、今回の制度はその環境施策の一環です。EUは2029年に90%の回収率を目標としていますが、デポジット制度自体を制定しているわけではなく、オーストリアが独自の取り組みとしてデポジット制度により回収率を高める動機づけを行っています。

なお、日本のPETボトルリサイクル推進協議会によると、日本は2021年時点で回収率95%弱を達成しており、世界的に見ても最高水準だそうです。また、隣国ドイツではこの回収の仕組みは既に長年運用されています。

対象品

0.1リットルから3リットルの使い捨てペットボトルおよび缶の飲料容器が対象です。対象品目には専用のラベルが付与されています。

対象外

以下の品目は対象外です。

  • まとめ買い(例:12本セットの水)容器
  • プラスチック製の蓋が付いたガラスまたは金属製の飲料容器
  • 特別な医療目的のために意図され、使用されるサプリメントや液体食品のための飲料容器
  • 乳製品や乳成分が51%以上含まれている飲料容器
  • シロップ容器
  • プラスチック製の飲料容器

瓶は?

ウィーン在住の方はご存知かと思いますが、瓶については従来どおりスーパーで回収され、返金を受けることができるため、瓶については変更はありません。

回収方法

回収方法は、手動回収場所と自動回収場所によって大きく異なります。

1. 手動回収場所 (パン屋やソーセージスタンドなど)

パン屋など、飲料を販売しているお店で回収してもらえます。

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でも、実際に店内に回収ボックスなどを見たことも、誰かが回収をお願いしているのも見たことがありません...

ただし、購入した店舗での回収を前提としており、例えばあるパン屋で500mLのメーカーAの飲料を買った場合、そこで回収してもらえるのはそのメーカーの500mLの容器のみです。他社製品や他の容量の容器は回収できません。そのため、任意のスーパーやパン屋などで自由に回収してもらえるわけではありません。

また、回収してもらえる量も、パン屋で購入した分のみとなります。パン屋は購入分以上の回収義務はないため、1本しかコーラを買っていないのに20本持っていった場合、そのパン屋は回収を断ることができます。

2. 自動回収場所(スーパーなど)

回収マシンまたは専用袋が設置されているので、そこに返却します。
自動回収の場合は量・ブランド・容器の種類などに関係なく回収してくれます。

注意点

ペットボトルや缶は潰してしまうとデポジットの返金を受けられません。潰れている容器は返金対象外ですが回収はしてもらえ、その場合は近くの黄色の回収容器に入れるよう案内されています。

これは、デポジット対象ロゴとEANコード(重複返金を防ぐため、一つ一つの製品に割り当てられている固有コード)を読み取る必要があるためです。

参考文献

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